ある愛の物語 <第2話> (第一話は6月14日)
2004年6月24日彼は本当に彼女に夢中だった。
その鏡に映るようにいつでも側にいたかった。
いつでも彼女が自分の方向をみているようにしたかった。
彼以外のものが鏡に映るのが怖かった。
(こんな普通な僕が彼女を幸せにできるなら、他のものだって簡単に彼女を幸せにできてしまうんじゃないだろうか?と思った。)
彼女が自分と会っていない間一体その鏡には何が映っているのかが気になった。
例えば、彼女が外で働いている間。
彼女が読書している間。
彼女の知らない部分が多かった。
一番の秘密は一体いつ、どこで、どうして、その顔が鏡になってしまったのか?ということだった。
だから彼はできるだけ彼女と一緒にいることにしたのだ。
それが彼の愛だった。
彼女はというと、ただ愛されていることが幸せだった。
それだけで彼女は救われたのだった。
だから彼のどんな質問にも答えた。
時には胸を針でさすような辛い質問にも正直に答えた。
毎朝、毎晩、毎日会うことも苦には思わなかった。
それが彼女の愛だった。
そして彼の希望通り、彼女はその鏡で彼を映し続けた。
彼はそれによって自分の知らない自分をみることができた。
例えば実は黒目の端が少し緑色がかっていることとか、
意外と筋肉が多いこととか、
実は赤いシャツが似合うこととか。
彼はそんな風に自分を映してくれる彼女に感謝した。
二人は今までにないくらい幸せそうに街を歩き、
「いつも一緒にいよう」
と約束した。
つづく
その鏡に映るようにいつでも側にいたかった。
いつでも彼女が自分の方向をみているようにしたかった。
彼以外のものが鏡に映るのが怖かった。
(こんな普通な僕が彼女を幸せにできるなら、他のものだって簡単に彼女を幸せにできてしまうんじゃないだろうか?と思った。)
彼女が自分と会っていない間一体その鏡には何が映っているのかが気になった。
例えば、彼女が外で働いている間。
彼女が読書している間。
彼女の知らない部分が多かった。
一番の秘密は一体いつ、どこで、どうして、その顔が鏡になってしまったのか?ということだった。
だから彼はできるだけ彼女と一緒にいることにしたのだ。
それが彼の愛だった。
彼女はというと、ただ愛されていることが幸せだった。
それだけで彼女は救われたのだった。
だから彼のどんな質問にも答えた。
時には胸を針でさすような辛い質問にも正直に答えた。
毎朝、毎晩、毎日会うことも苦には思わなかった。
それが彼女の愛だった。
そして彼の希望通り、彼女はその鏡で彼を映し続けた。
彼はそれによって自分の知らない自分をみることができた。
例えば実は黒目の端が少し緑色がかっていることとか、
意外と筋肉が多いこととか、
実は赤いシャツが似合うこととか。
彼はそんな風に自分を映してくれる彼女に感謝した。
二人は今までにないくらい幸せそうに街を歩き、
「いつも一緒にいよう」
と約束した。
つづく
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